研究室紹介Laboratory

旭川高専には様々な専門性を持ったたくさんの教員がおり、日々教育や研究に全力を尽くしています。
ここではその中の4名の教員を紹介します。

システム制御情報工学科
中川 佑貴 准教授

馬産地でのフィールドワーク

競走馬を救う新しいホースシューの開発
高専生活の醍醐味は研究室にあると考えています.自身が高専生の時も,先生・先輩・同級生から多くの事を学びました(遊び方も含む).かつてほど他者との強いとのつながりは今はないかもしれませんが,一つの居場所となれるようにラボメンたちと仲良く研究しています.
もう少し専門的な話をすると,私は一貫して「何かものを作るにはどのように作れば良いか」について研究しています.現在は競走馬の脚部の疾患をケアするための蹄鉄を3Dプリンターで作るための研究をしています.自分たちの頑張りがすぐに結果に結びつくやりがいと責任感がある研究です.
機械システム工学科
石向 桂一 准教授

研究室学生の研究風景

モノづくりを見据えたサイエンスに取り組む
機械と言えば、作業着を着てモノづくりすることを想像するかもしれませんが、本研究室では「モノづくりを見据えたサイエンス」に取り組んでいます。具体的には、シミュレーションによって物理現象、特に空気や水などの流れの様子を再現する研究です。例えば空気抵抗の大きさによって自動車や飛行機の燃費が変わるように、物体は目には見えない流れの影響を受けます。そういった流れの正体を、プログラミングを駆使して「見える化」し、その影響を明らかにしてモノづくりにフィードバックすることが目的です。このような研究の手段を、通常の実験と対比させて、「数値実験」と呼ぶこともあります。得られた結果は、大学生や専門家が集まる学術会議で定期的に発表します。モノづくりが好きで、かつ、高度なサイエンスに挑戦したい人、一緒に数値実験に取り組みましょう!
電気情報工学科
平 智幸 准教授

成膜装置を操作している様子

原子レベルの技術で新たな素材を生み出す
電気情報工学科の研究室には情報系、電気系、電子系があり、電子系に分類される本研究室では、電子デバイスへの応用を目指し、どうすれば必要な性能(特性)を持つ電子材料を得られるのかを明らかにしようとしています。研究室の学生は半導体製造装置と同じ仕組みを使った装置を駆使して、鏡のように原子レベルで平坦な結晶の上に、髪の毛の1000分の1程度の厚さの特別な機能を持った薄膜を作製しています。そして、様々な計測機器を使って、その薄膜の持つ特徴を調べることで、薄膜を作るときの条件が特性にどのような影響を与えるのかを調べています。電気電子分野のことを深く理解して、自分の作ったオリジナルの薄膜や素子から、新しい発見をすることに挑戦してみませんか?
物質化学工学科
千葉 誠 准教授

傷をつけた普通の塗膜

傷をつけた自己修復性塗膜

自動で修復する塗膜?新材料で未来を切り開く
本研究室では新材料、新技術開発に関する研究を行っております。ここではその一例として"自己修復性塗膜"について紹介いたします。
自己修復性塗膜とは文字通り、塗装に傷がついてもそれが自動的に治り、傷つく前と同じ見た目、機能を維持する、そんな材料です。「生物でもない塗装が勝手に治癒するわけがない」そんな声が聞こえてきそうですが、論より証拠、こちらの写真をご覧ください。1枚めの写真は普通の塗膜にカッターで傷をつけたものです。表面に縦一本、はっきりとした傷が見えます。右側のものは自己修復性塗膜に同じように傷をつけたものです。もちろん傷をつけただけで、他には何の処理もしてません。アレっ!? 傷はどこ? と思った方もいらっしゃるかもしれません。これが"自己修復性塗膜"!2枚目の写真の方を見ると少し治っていないところがありますが、傷がほぼ完全に修復されてます。
皆さんも旭川高専物質化学工学科で、夢のある、あるいは今は想像もしない機能を持つ新材料、新技術の開発を一緒にしませんか?