機械システム工学科Department of Mechanical Systems Engineering

夢の機械の創造を
共に目指す

機械工学はエネルギーや情報を、使いたい形や機能に変えるモノ作りやその仕組みを学びます。そしてモノ作りは持続可能な環境と社会との、ハーモナイゼーション(協調)が求められています。

みなさんが環境や社会へ提供したいことは何でしょう?

車から排出するCO2を抑えるエンジンや燃料、そもそもCO2を出さないエネルギーによる発電の仕組み、事故で動かせなくなった手足を再び自分の意思で動かす脳波を増幅する機械...

こんな夢の先駆を握るのは機械工学の知識です。

機械システム工学科では、全学年においてコンピュータを使い各分野(熱・流体,材料・材力,生産・設計,情報・制御)の授業や実習、実験で専門知識や技術を学びます。学びの集大成として、卒業研究などにおいて応用していきます。

これら全てに
機械工学が生かされています

ロボット
航空・宇宙
エコ発電機
リニアモーターカー
建設機械
携帯電話
食品製造機械
医療・福祉機器

機械工学の未来に向けた技術

ブレインマシン
インターフェース(BMI)
脳と機械を直接接続し、思考や意図に基づく情報の伝達や操作を可能にする技術です。
スペースプレーン
航空機と同様に特別な打ち上げ設備を必要とせず、自力で滑走し離着陸および大気圏離脱・突入を行うことができる宇宙船。
予冷ターボ
ジェットエンジン(PCTJ)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)で研究が進められている、高速で飛行する飛行機のためのエンジンの一種です。現在の旅客機はマッハ0.8程度で飛行していますが、PCTJを搭載する飛行機はマッハ5で飛行することを目指して開発が進められています
スマートグリッド
ITを活用して、発電所の供給側と家庭や事業所などの需要側の電力需給を自動制御し、需要に応じ6て発電施設からの電力を効率よく配分する電力制御技術を持った電力網のことを言います。
マイクロチャネル
微細加工技術などを使って加工した狭い流路のこと。今後の冷熱機器の省エネルギー、 環境保全およびその他ナノテクノロジーの核になる技術として期待されている。特に冷熱機器の分野では、マイクロチャンネル化によるスケール効果と伝熱性能の向上により、熱交換器の飛躍的な小型化、高性能化が期待されている。
マイクロファクトリ
小型工業製品のサイズに見合う、小型の製造システムの総称である。マイクロマシンは、取り扱う部品や製品の大きさに合わせて製造用機械も小型精密化し、従来の生産システムに比べて大幅な省エネルギー・省資源・省スぺースが実現される。

5年間の学びを通して
実践的エンジニアを養成します

地球環境・社会と調和できる実践的エンジニア
1・2年生の実習風景

エンジン分解・組立で工具の使い方などを学習

ゲームを作成しながらのプログラミング基礎学習

2・3年生の実習・授業風景

CNC旋盤の実習

プログラミング学習の様子

3年生の実習風景

四軸クレーンの製作実習

材料の切断

4・5年生の実験・実習風景

シーケンス制御実験

自作した課題競技ロボットの競技会

3D CADによる手巻きウインチの設計

5年生 卒業研究

3Dプリンタ製ハンドの製作

投てき競技支援ロボット

フォーミュラ形状周りの流体シミュレーション

入学者に求める能力と適性アドミッションポリシー

  • 1科学とエネルギー・環境の関わりを学びたい人
  • 2モノづくりによって世の中を幸せにしたい人
  • 3グローバルな視野を持って、国内及び国際社会で活躍したい人
  • 4機械に興味を持ち、未知のことにチャレンジする人
  • 5いつも夢を持ち、その実現まであきらめないで努力を続ける人

卒業認定方針ディプロマ・ポリシー

全学科共通の卒業認定方針以外に所定の単位を修得し、
かつ以下のような能力を身につけた学生に卒業を認定します。

  • 機械四力学、材料・加工、設計、計測・制御、エネルギーなどの知識と、機械工学に必要な考え方を身につけ、地球環境に配慮した機械システムを創造することができる。
  • 機械システムに関する総合的分野の実践力を身につけ、社会的課題に対応できるように、他者と協働しながら自主的に行動することができる。
  • 自らの専門分野を中心として他分野に渡る課題を発見したり、問題を解決できる力を身につけ、広い視野を持った思考力と創造性を発揮して、地球環境に配慮した機械システムを創造することができる。

教員からのメッセージ

後藤 孝行 教授
機械システム工学科長

先端を駆けるメカニカルなシステムをクリエイトする。

私たちの生活は、「機械」と「システム」の組み合わせによって、とても便利になっています。身近なものでは、携帯電話という機械とインターネットというシステムが組み合わされて、スマートフォンになり、自動車や航空機という機械もセンサを用いたシステムを組み合わせて、安全性を向上させ、自動運転の可能性を拡げています。

また、医・食・住に分けて考えますと、最近の医療診断はシステム化され、手術は機械が補助します。人間の体もロボットやAIでサイボーグ化されつつあります。食分野においても、農業や漁業の作業から、素材加工・調理・販売において、自動化された機械とシステムが活躍しています。

住分野も、住宅の建設から宇宙開発に至る広い領域で機械が効率的に進化し、電力ネットワークや人工衛星などのシステムは、私たちの暮らしをますます快適なものにしています。

機械システム工学科では、このような機械とシステムの専門家になるための勉強をし、社会の発展に貢献します。私たちは、大衆の知らない知識を有するため、プロフェッショナルとしての責任を負いますが、家族や友人、そして世界の人々の幸せのために役立てることは、この世に生まれてきた大きな価値があります。

機械とシステムの専門家になって、人類の未来を一緒に創っていきましょう。

教員一覧

職名 氏名 研究分野 校務分掌
教授

後藤孝行

機形状モデリング,CAD/CAM/CAE/CAT,スタイルデザイン シーズはこちら

学科長・専攻副主任

宇野直嗣

流体計測,超音速流,三次元CAD/CAE,三次元プリンタ,機械設計 シーズはこちら

安全衛生委員

准教授

福澤修一朗

マルチボディダイナミクス,ロボティクス・メカトロニクス,情報可視化 
シーズはこちら

4M担任

阿部敬一郎

生活工学,教育工学,応用情報学,ベンチャー企業 シーズはこちら

テクノセンター員

杉本剛

金属材料,木質材料,表面改質,計算材料学,モノづくり技術 シーズはこちら 材料・熱プロセス研究室の紹介

5M担任・キャリア形成室長

松岡俊佑

リコンフィギュラブルシステム,計測システム シーズはこちら

学生相談室員

安田洋平

材料力学 シーズはこちら

3M担任

石向桂一

数値流体力学,圧縮・非圧縮流,乱流,航空宇宙流体力学 シーズはこちら

校長補佐(情報セキュリティ・教学IR担当)・情報処理センター長・教学IR室長・情報セキュリティ推進委員長・情報戦略推進副室長

助教

菅結実花

切削加工,CAD,CAM,CAE,機械設計,植物工場 シーズはこちら

寮務主事補

教育目標およびカリキュラムの編成方針

教育課程表およびシラバス

卒業研究一覧

 第5学年での卒業研究において,機械工学の各分野の知識や技術を総合的に応用できる能力を身に付け,「自らものづくりができる技術者」を育成することを目指しています。

 2023年度は以下のテーマで卒業研究を実施しました。


  • 屋内体育施設の三次元計測および形状処理に関する研究
  • 非接触式三次元ディジタイザによる多方面計測と形状処理
  • 同時5軸制御加工機による効率的加工のためのモデリングとツールパスの生成
  • 投てき競技用具運搬支援ロボットの開発ーバッテリー特性および走行状態の評価ー
  • MASTERCAMを用いた同時5軸加工 -3次元校章モデルの製作-
  • 競技用独立四輪ステアリング機構の製作
  • 車椅子搭載用カメラ付きロボットアームの製作
  • 球状歯車を用いた義手関節モデルの開発
  • 自動車のモーションに関する研究
  • 駆動伝達要素の生産技術開発
  • 学生フォーミュラ用フレームを題材とした丸パイプ溶接条件の検討,強度研究
  • 建設業の雇用改善を目的としたゲームの開発
  • 量子探索アルゴリズムを用いたパズルの解法
  • パーライトコロニー・ブロック界面近傍に生ずる弾塑性変形の結晶塑性解析
  • X線CT画像を用いた有限要素法による足部骨格の応力解析 -- 立位時の荷重条件が足部骨格中の応力分布や足底部反力に及ぼす影響 --
  • 十字形断面を有する薄肉多角筒に生ずる塑性座屈挙動の動的解析
  • X線CT画像を用いた有限要素法による足部骨格の応力解析 -- 立位時の荷重条件が足部骨格中の応力分布や足底部反力に及ぼす影響 --
  • 廃食用油を燃料とする小型燃焼器内の燃焼に関する研究
  • 3Dプリンタを活用した金型の製作と評価
  • ストカスティックナンバー生成のための乱数生成手法の検討
  • 超音波測位システムの高性能マイコンを用いた受信処理の高速化の検討
  • GPS向けの自己相関処理の処理速度の計測
  • テスラバルブ内流れに対する形状パラメータの影響
  • ソニックブーム伝搬を浅底水槽で再現するための実験装置開発
  • 非粘性流束計算における中心差分法と衝撃波捕獲法との混合手法に関する研究
  • 浅水流れによるソニックブーム伝搬の再現に向けた数値的考察
  • 作業型ドローンに搭載できる姿勢計測センサの試作とその性能評価
  • 作業型ドローンが目標にアプローチする際の危険性解析及び,組立式ドローンと作業アームの設計製作
  • 作業型ドローンのアーム先端制御則に関する解析的研究