電気情報工学科Department of Electrical and Computer Engineering

新しい時代に向けた
知識・技術を学ぶ

旭川高専の電気情報工学科では,以下のキーワードにつながる学習を行っています。AI(人工知能)を中心に,左上側の半導体関係,右上側の電力エネルギー関係,左下側のIoT・通信ネットワーク関係,右下側のプログラミング・データサイエンス関係など,高専電気情報工学科で学習する内容が多岐にわたる最新技術につながっています。作業着を着て金属を削ったり,白衣を着て薬品を混ぜたりすることはありませんが,その分電気の流れる仕組みやコンピュータ内部の仕組みの勉強,そしてプログラミングの時間を多くとります。そのため4つの学科のなかでプログラミングの授業時間が一番長いのも特徴です。

電気情報工学科では,まさに新しい時代に必要な「電気」と「情報」を学ぶことができます。電気に関するほとんどの現象は目に見えないため,直感的に理解するのに時間がかかるかも知れません。でも,実験と実習に重点を置きながら,徐々に学んでいくので大丈夫です。1年生から3年生では,電気・電子やコンピュータ(情報)の基本をしっかり勉強します。その後,4,5年でより高度な電気・電子・情報工学分野の勉強をします。

電気と情報が支える私達の日常

新しい時代に必要な「電気」と「情報」を学ぶ

1~3年生で基礎をしっかり学びます

グループで解法を発見!

電気が流れるしくみを他の皆に発表だ!

実験で現象を確認!

PCをネットワークに接続!

4・5年生で専門を学び、電気と情報を応用する力をつけます
電気現象と情報処理を説明する模型を作って一般の人向けに発表する授業の例です

グループで考え

実際に手作りし

発表練習して

発表して

感想をみて改善へ

イオン旭川西で発表

5年生では卒業研究を行います
最新の半導体製造装置で新しい電子材料の研究の例です。青色LEDに次ぐ成果は得られるか?

試料の準備をして

結晶成長の様子を観察して

電気抵抗などを測定して

結果をまとめて発表

入学者に求める能力と適性アドミッションポリシー

  • 1情報ネットワークやエレクトロニクスについて学びたい人
  • 2電子、情報、通信の総合技術のたくさんの分野で、世の中を幸せにしたい人
  • 3グローバルな視野を持って、国内及び国際社会で活躍したい人
  • 4プログラムやサイエンスに興味を持ち、未知のことにチャレンジする人
  • 5いつも夢を持ち、その実現まであきらめないで努力を続ける人

卒業認定方針ディプロマ・ポリシー

全学科共通の卒業認定方針以外に所定の単位を修得し、
かつ以下のような能力を身につけた学生に卒業を認定します。

  • 工学基礎および、電気・電子工学、情報工学の専門知識と、電気・電子技術と情報技術とが融合する広い専門的視野を身につけ、新技術分野に柔軟に対応することができる。
  • 電気・電子・情報分野の実践力を身につけ、技術が社会に与える影響や環境について他者と協働しながら自主的に思考し行動することができる。
  • 自らの専門分野を中心として他分野に渡る課題を発見したり、問題を解決できる力を身につけ、自主的な学習を通して、広い視野を持った思考力と創造性を発揮して総合的な判断をすることができる。

教員からのメッセージ

井口 傑 教授
電気情報工学科長

「電気と情報のスペシャリスト」を目指そう。

5G(第5世代移動通信システム)、AI(人工知能)、IoT、ディープラーニング、ビッグデータなど「電気」「情報」の技術の発展によって、私たちの身の回りの環境は大きく変化しています。例えば、スマートフォンでは、エレクトロニクス(半導体)技術の発展によって、小さなコンピュータが「電気」で動いています。また、電子部品によって無線でインターネットにつながり、ネットワークで「情報」のやりとりをします。

電気情報工学科では、半導体、電力エネルギー、IoT・通信ネットワーク、プログラミング・データサイエンスなど学習する内容が多岐にわたり、作業着や白衣を着ての実験・実習はありませんが、プログラミングの時間(4つの学科の中で一番長い)を多くとり、コンピュータ内部の仕組みや電気の流れる仕組みなどを勉強します。

AI(人工知能)を中心とした新しい時代へ向けた「電気」「情報(コンピュータ、プログラミング)」の知識・技術を学び、それらを活用できる人材を育てる教育を行っています。

教員一覧

                         
職名 氏名 研究分野 校務分掌
教授

吉本 健一

電子・電気材料工学

3E学級担任

大島 功三

通信・ネットワーク工学

副校長・総務主事

技術創造部長

点検評価改善委員会長

笹岡 久行

知能情報学

タイ高専出向

篁 耕司

物性I,薄膜・表面界面物性,電子・電気材料工学

副校長(経営戦略担当)

学科改組準備委員会長

経営戦略室長

STELLA プログラム北海道ジュニアドクター育成塾2.0責任者

森本 真理

科学教育

井口 傑

電力工学・電力変換・電気機器

学科長

准教授

大木 平

工学基礎

4E学級担任

COMPASS5.0 AI・数理データサイエンス分野事業責任者

平 智幸

マイクロナノデバイス,薄膜・表面界面物性

5E学級担任

起業家工房管理室長

講師

畑口 雅人

工学基礎

学生主事補

嶋田 鉄兵

データベースシステム,Webシステム

専攻副主任

助教

ユーハラシェット ユーハラシェット フィッシャー

鉱山工学、岩石掘削、発破、持続可能な鉱山開発、機械学習、人工知能

蛭田 雄也

コンピュータビジョン,3次元画像処理

 

教育目標およびカリキュラムの編成方針

教育課程表およびシラバス

卒業研究一覧

 第5学年での卒業研究において,「電気・電子・情報工学に関する専門知識の上に,創造力,柔軟な思考力を備え,国際化社会におけるグローバルな視野や情報化社会におけるモラル,コミュニケーション能力を見つけた社会に役立つエンジニアを育成する」ことを目標進めています.2024年度は下のようなテーマを下に卒業研究を進めておりました。

    1. AI・機械学習・データサイエンス
  • 2D対戦格闘ゲームにおける生成AIを用いた自己分析アシスタントシステムの構築
  • AI を用いた電力需要予測
  • GoogleColabを用いた作曲AIの開発
  • LightGBMを用いた天文データの機械学習
  • Web 検索結果を用いた観光情報におけるRAG システムの構築
  • データ拡張を活用したCNNによる銀河・AGN分類
  • ランダムフォレストを用いた天体分類
  • 拡散モデルの学習におけるノイズスケジューリングの影響評価について

  • 2. 通信・ネットワーク・IoT
  • 5G分野の実験モデル構築
  • ESP32-CAMを用いた自走警備ロボットの開発
  • ESP32-WROVERを使った測定機器

  • 3. 画像処理・コンピュータビジョン
  • OpenCVを用いた点呼システムの構築
  • SfMを用いた半導体製造装置の教材開発

  • 4. 半導体・材料工学
  • Ta-N 薄膜の作製及びコンデンサとしての利用
  • TCADを用いた金属酸化物材料のプロセスシミュレーション
  • Zr-N 薄膜の成膜条件の検討及び保護膜としての評価
  • ステッピングモータを用いたPLD法のレーザー光強度の安定化
  • フォトリソグラフィ体験による半導体への興味を喚起する教材開発
  • 半導体製造過程におけるVR教材の開発

  • 5. 物理学・シミュレーション
  • Ising モデルにおけるMpemba効果の発生条件 -境界条件の影響-
  • 人工スピンアイスにおける創発的磁気モノポールの円形コイル模型シミュレーション
  • 窒素-空孔中心をもつダイヤモンドの光学特性

  • 6. 電力・エネルギー・パワーエレクトロニクス
  • 需要予測の複雑性による影響を考慮した電力系統の最適潮流計算
  • 電気自動車、再生可能エネルギーを含む電力潮流解析
  • パワーエレクトロニクスに関する実験教材の制作
  • マイクロ波融雪用導波管のスリット配置の最適化に関する研究

  • 7. 教育・学習支援システム
  • カルノー図学習における学習補助システムの開発
  • フォトリソグラフィ体験による半導体への興味を喚起する教材開発(半導体とも関連)
  • 半導体製造過程におけるVR教材の開発(半導体とも関連)

  • 8. 医療・福祉・ゲームデバイス
  • リハビリが必要な人のための運動療法補助ゲームデバイスの開発
  • 入院中の子供のための運動量を変えられるゲームデバイスの開発

  • 9. 社会応用・地域DX
  • GoogleMapAPIを用いたハザードマップ開発
  • まちなかキャンパスにおけるDXの推進について
  • 大規模イベントにおけるペーパーレス化を目的としたアプリ開発

  • 10. 心理学・社会科学
  • オンライン性格診断の科学的妥当性「16Personalitiesのアルゴリズム分析」