科目名

 応用解析学T

JABEE科目

科目CODE

607


学年・学科等名

 第1学年 専攻共通

担当教員

 降旗康彦(8067)

単位数・

 2単位・前期 

総時間数

 90時間(含:自学自習)

教 科 書 名

 『Key Point & Seminar工学基礎複素関数論』(矢嶋徹・及川正行,サイエンス社)

補 助 教 材

 プリント等

参  考  書



A 教育目標

応用解析学1では「複素関数」についての講義を行なう。複素変数の関数の扱い,その微分法や積分法に関する基本的な考え方を理解し,各専門分野での応用の際に効果的な運用ができることを目指す。


B 概要

複素変数の関数は,理工系分野(流体力学,熱伝導論,航空力学,電磁気学等)において広く応用されており,物理系や工学系では複素関数は道具として必需品といえる。

この科目では,複素関数の基本的な事項である,複素数,微分可能性と正則関数,コーシーの積分定理とその応用,留数の応用などについて学ぶ。


C 「環境・生産システム工学」教育プログラムによる学習・教育目標との対応

教育プログラム科目区分

教育プログラムの学習・教育目標(JABEE基準:c, d)

一般基礎科目

数学系

A-1

(100%)





D 学習上の留意点

初等関数を含む解析関数の性質の多くは,変数 を複素数に拡張することで始めて明らかになる。従って,実数変数の関数と複素数変数の関数との相違を意識し,理解しながら学んでいくことが求められる。ま た,問題を解くことにより理解が深められるので,演習問題を数多くこなすことが必要である。


E 評価方法

定期試験および各種試験(小テストなど)(80%),学習への取り組み(レポート等)(20%)


F 授業内容  講義:30時間,自学自習60時間  総時間数90時間

授業項目

時間

内     容

教育

プログラム

1.複素数と複素平面

複素数の演算,複素平面,極形式について復習する。

複素数列の極限,リーマン球について復習する。

A-1

2.初等関数




複素関数の概念を述べることができ,複素関数の実部と虚部を求めることができる。

写像としての複素関数の振る舞いを図示できる。指数関数,対数関数,一般のべき乗,三角関数,双曲線関数,一次分数関数などの初等的な関数の基本的性質を運用できる。

A-1

3.複素関数の微分




正則性の概念を理解し,関数が微分可能である条件がコーシー・リーマンの方程式によって与えられることを理解する。コーシー・リーマンの方程式を用いて,与えられた関数の正則性を判定できる。

正則関数による写像の特徴について理解する。

A-1

4.複素積分とコーシーの
  定理



複素平面上の曲線の表示法が理解でき,複素積分の定義を述べることができる。定義に基づいて,複素積分の計算ができる。

コーシーの積分定理,コーシーの積分公式について内容を理解し,それらの定理が応用できる。

A-1

小試験


A-1

5.複素数の級数


複素級数の収束の判定ができる。べき級数の収束半径を求めることができる。一様収束の概念を理解し,項別微分,項別積分ができるかどうかを判定し,べき級数で与えられた関数の微分,積分ができる。

A-1

6.ローラン展開と特異点

与えられた関数のテイラー展開とローラン展開を求めることができる。

与えられた関数の特異点の型を判別できる。

A-1

7.留数定理とその応用

留数の定義を理解し,計算もできる。

留数定理を用いた積分の計算ができる。

A-1

期末試験

◆自学自習


60

・課題によるレポート作成(30時間)

・小試験および期末試験の準備(30時間)

A-1


G 関連科目


旭川高専2009