科目名

 半導体工学(T)・(U)

JABEE科目

科目CODE

255


学年・学科等名

 第5学年 電気情報工学科

担当教員

 篁 耕司(8013)

単位数・

 2単位 前期(I)・後期(II)

総時間数

 90時間(含:中間試験,自学自習)

教 科 書 名

 半導体工学(著者:高橋清 出版社:森北出版)

補 助 教 材

 プリント

参  考  書

 半導体物性(著者:小長井誠 出版社:培風館)、半導体の物理(著者:御子柴宣夫出版社:培風館)、固体物理学入門(著者:キッテル 出版社:丸善)


A 教育目標

量子力学の基礎を理解し、バンドの概念を説明できること、及び半導体のキャリア濃度を計算することができて、デバイスの電流・電圧特性を考察できることが到達目標である。


B 概要

現在の科学技術の中核ともいえる半導体について、図と数式を用いて原理を学ぶ。トランジスタ、ダイオード、IC等のデバイスを構成する半導体の性質やデバイスの特性を学ぶための学問分野である。


C 教育目標との対応

本校の

教育目標

電気情報工学科の

教育目標

教育プログラム

科目区分

教育プログラムの学習・教育目標

(JABEE基準: c, d, e)

3

1

基礎工学科目

材料・バイオ系

A-2

(40%)

D-1

(40%)

D-2

(20%)


D 学習上の留意点

半導体は基本的な物理(力学、電磁気)の知識 で充分理解できるが、その背景となる量子力学などに興味を持つことで更に半導体の知見が深まる。これまで学んできた電気・電子に関わる知識の積み重ねがな いと理解が困難なので、復習と継続的な学習が必要不可欠である。これを確認するために毎時間小テストを行う。


E 評価方法

定期試験(70%)、小テスト・課題・レポート等(30%)にて評価する。


F 授業内容  講義+教室内自学自習:前期(I)30時間・後期(II)30時間,自学自習 30時間

総時間数 90 時間

授業項目

時間

内     容

教育

プログラム

1. 物質の構造

・結晶構造・空間格子

4


半導体の結晶構造・格子の概念が説明できる。

A-2

D-1

D-2

2. 量子力学の基礎

10


・電子の波動性

電子の波動性・粒子性について説明できる。

・シュレーディンガー方程式

シュレーディンガー方程式を理解し、色々な問題に適応できる。

・井戸型ポテンシャルとトンネル効果

シュレーディンガー方程式を解いて、量子現象を説明できる。

・水素原子

水素原子のシュレーディンガー方程式の基礎を理解し、量子数と電子軌道について説明できる。

(前期中間試験)

2


3. バンド理論

・クローニヒ・ペニー・モデル

8


クローニヒ・ペニー・モデルからバンドの概念を導ける。

A-2

D-1

D-2

4. 分布則

4

古典統計、量子統計の式の物理学的意味が分かる。

5. 半導体の電気物性

・真性半導体のキャリア濃度

2


真性半導体のキャリア濃度を計算できる。

A-2

D-1

D-2

(前期期末試験)


・不純物半導体のキャリア濃度

6

不純物半導体のキャリア濃度を計算できる。

6. 半導体の電気伝導機構

・連続の方程式

8


少数キャリア連続の方程式を導ける。

・キャリアの発生・再結合

キャリアの発生や再結合の機構が説明できる。

7. 接合の物理と物性

・pn接合

8


pn接合の電流・電圧特性の式が導ける。

A-2

D-1

D-2

(後期中間試験)

2


・ショットキー障壁


ショットキー障壁の電流・電圧特性の式が導ける。

・トランジスタ

トランジスタの動作を物性機構から説明できる。

8. 半導体の熱・光学特性

・光学遷移

・熱電現象

6


半導体の光吸収・発光の原理が説明できる。

半導体の熱電的特性が説明できる。

(学年末試験)

◆ 自学自習

   予習復習

   課題演習

   試験の準備

30

自学自習時間として、日常の授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための勉強時間を総合して30時間と考えている。

A-2

D-1

D-2


G 関連科目

電気材料、電子工学、電子回路、電気磁気学、応用物理、応用数学


旭川高専2009