科目名

 制御工学(I・II)

JABEE科目

科目CODE

086


学年・学科等名

 第5学年 機械システム工学科

担当教員

 後藤孝行(8006)

単位数・

 2単位 前期(I)・後期(II)

総時間数

 90時間(含:自学自習・中間試験)

教 科 書 名

 やさしい機械制御(金子敏夫 著,日刊工業新聞社)

補 助 教 材

 プリント(補助資料,演習問題),OHP

参  考  書

 自動制御(田中,他3名共著,森北出版株式会社)など制御工学に関する本


A 教育目標

各種機器を制御するためには機械工学や電気工学等の知識の融合が必要であることを認識し,制御技術の基礎であるフィードバック制御の概念および理論を理解し,各種機器およびシステムを制御できる基礎知識を身につけることを目標とする。


B 概要

前期は,制御システムの解析に用いられるラプラス変換とラプラス逆変換および伝達関数の算出方法を学ぶ。また,基本的な制御系モデルにおける入力信号に対する出力信号(応答)の関係を示す過渡応答を学ぶ。

後期は,基本的な制御系モデルにおける周波数応答法および定常応答の解析方法について学ぶ。また,制御システムの安定性評価法についても学ぶ。

なお,制御工学分野における専門用語とその英語についても学ぶ。


C 本校の教育目標及び「環境・生産システム工学」教育プログラムによる学習・教育目標との対応

本校の教育目標

教育プログラム科目区分

学習・教育目標との対応(JABEE基準: c,d)

基礎工学科目

設計・システム系

A-2

(20%)

D-1

(60%)

D-2

(20%)




D 学習上の留意点

電気工学の知識を中心とする制御工学をできるだけ機械工学向けの例題を用いながらフィードバック制御系の解析方法および結果の表示方法について学習することから,関連科目と連携するように学習に取り組んでもらいたい。


E 評価方法

定期試験4回(80%),演習問題と取り組み態度(20%)を基にして総合的に成績を評価する。


F 授業内容 講義:前期(I)30時間・後期(II)30時間,自学自習30時間  総時間数90時間

授業項目

時間

内     容

教育

プログラム

0.授業に関するガイダンス

1

授業の概要と評価方法の説明


1.機械制御とは

1)フィードバック制御とは

2)自動制御とその種類

3

フィードバック制御の概要,自動制御の種類を示すことができる。

A-2,

D-1,

D-2

2.制御系解析手法

1)ラプラス変換と逆変換

2)伝達関数

6

制御系の解析に用いられるラプラス変換と逆変換および伝達関数が求められる。

A-2,

D-1,

D-2

3.基本要素の伝達関数

1)比例要素

2)微分要素

3)積分要素

4)一次遅れ要素

4


基本的な制御要素の伝達関数を求めることができる。

A-2,

D-1,

D-2

(前期中間試験)            

2


5)二次遅れ要素

6)むだ時間要素

4

基本的な制御要素の伝達関数を求めることができる。


4.ブロック線図の等価変換

4

ブロック線図の等価変換により伝達関数が求められる。


A-2,

D-1,

D-2

5.過渡応答

1)ステップ応答

2)インディシャル応答

3)インパルス応答

4)ランプ応答

6

過渡応答を理解し,基本要素における各過渡応答を求めることができる。

A-2,

D-1,

D-2

(前期期末試験)

6.周波数応答

1)周波数応答の定義

2)周波数応答の表し方

3)基本要素における周波数応答

4)過渡応答と周波数応答の関係

8

周波数応答を理解し,基本要素における周波数応答を求めることができる。 

A-2,

D-1,

D-2

7.フィードバック制御系の特性

1)定常特性と評価

6

定常応答を理解し,基本要素における定常応答を求めることができる。

A-2,

D-1,

D-2

(後期中間試験)            

2


2)フィードバック制御系の周波数応答

4

フィードバック制御系の周波数応答を求めることができる。


8.制御系の安定判別

1)安定判別

2)ラウス法

3)フルビッツ法

4)ナイキスト法

10

制御系の安定・不安定について理解し,各種解析法を用いて制御系の安定・不安定を判別することができる。



A-2,

D-1,

D-2

(学年末試験)


◆自学自習

・予習復習

・演習課題

・定期試験の準備

30


自学自習時間として,日頃の授業のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および定期試験の準備のための勉強時間を総合して30時間と考えている。

A-2,

D-1,

D-2


G 関連科目 物理,数学,応用物理,応用数学,電気電子工学,機械力学


旭川高専2008